おばさんのひとり言

2児の母である私の日記と雑記。将来の夢は好きなことをぼやいて飯を食うこと

いいえ、わたしは・・・

ちっちゃなおさかなちゃんという絵本をご存じだろうか。

子どもがいない方は恐らく知らないだろう。

子育て中のママさんやパパさんでも「あぁ~あれね」とピンとくる方は少ないかもしれない。

かがくいひろしの「だるまさん」シリーズほどメジャーではないからだ。

 

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こういった絵本で、カラフルで可愛らしい海の生き物が擬音を交えて登場する。

ストーリーは至って単純で、主人公のおさかなちゃんが海中でママを探し回り、様々な生き物たちと出会うというもの。

 

0~2歳向けの絵本だが、3歳4か月の長男はこの本が大好きだ。

と言っても、決して赤ちゃんの頃から読み続け、慣れ親しんでいるからではない。

 

私は長男がもっと小さい頃、ろくに読み聞かせをしなかった。

理由は2つ。

1つは聞かないからだ。長男は本当に、驚くほど読み聞かせがいのない赤子だった。

人が一生懸命読んでいるのにページをバラバラとめくり去っていく。

ひどい時には私の兄が読み聞かせている絵本をベリベリと破いたこともある。

 

もう1つは単純に、私が絵本を読むのが苦手だからだ。

声が低いし、感情を込めて読むのは恥ずかしい。

今でこそ、まじめに聞いてリアクションがあれば抑揚だのなんだのを気にして読み聞かせするものの、ノーリアクションの赤子を目の前にして、それをすることができなかった。

 

そんなこんなで絵本はオブジェとなり、本棚の中に美しく収まっていた、という訳でもなく、引っ張り出して積み上げる玩具と化していたわけだが・・・

 

いつからか長男は本を読んでくれともってくるようになった。

はじめはクリスマスに買った「図鑑」だった。

食べることが好きな長男は、図鑑に載った食べ物をまず制覇した。

そして色や生き物、街にあるものなどの名前を覚えて行った。

 

その後徐々に、ストーリーのある絵本にも興味を示すようになった。

とはいえ、好みに合わないものは未だに話を聞かないし、彼は私に似て同じものを何度も読んだりするのが好きらしい。

最近は専ら「ぐりとぐら」か「ぜったいにおしちゃだめ」、もしくはこの「ちっちゃなおさかなちゃん」を読んでくれと言ってくる。

 

そういえば、保育園の週末貸し出し図書でも家にある「かお かお どんなかお」や「しろくまちゃんのほっとけーき」をドヤ顔で借りてくる。

絵本の神経衰弱ではない・・・と言いたいのをぐっと堪え「おうちにあるのと同じの見つけてきたの!?えらーい!」と黄色い声を出す私は優しい。と思う。

 

話が逸れに逸れたが、「ちっちゃなおさかなちゃん」ではおさかなちゃんが「まま~」とママを呼びながらさ迷っている。

そして海の動物たちは「いいえ、わたしは〇〇」と自己紹介をするのだ。

 

そんなストーリーを毎日ウキウキと聞いていた長男が、ある時名前を呼ぶと突如「いいえ、わたしはち〇ち〇!」だの「いいえ、わたしはう〇こ!」と言ってゲラゲラ笑うようになった。

下品だ。

非常に下品だ。

 

しかし、その応用力の高さとユーモアのセンスに、母は感心した。

完全なる親バカではあるが、彼は賢いのだ。

一応は「やめなよ」というものの、やめるはずがない。

3歳児にとってう〇こだのち〇ち〇というのは最高に面白い言葉なのだから。

 

仕方ないのでそして私は今日も彼にそっと「あのね、う〇こっていうのは何かイヤだから、せめてう〇ちにしてくれる?」「おっぱいがないのにわたしはおっぱい!って言うのはおかしいと思うよ」と、母親としては0点の見当違いな助言をするのであった。